【イベントレポート】アプリ開発「チーム・体制」の話~法人・個人・フリーランスそれぞれの開発スタイル~ -AID勉強会(2015/5/20)
AID/スルーパス運営事務局(ライヴエイド株式会社)主催による、アプリ勉強会。
今回は「チーム・体制」のお話をメインテーマに掲げ、法人・個人含め6名の方にゲスト講演頂きました。
司会進行の質問をゲストにお答え頂く一問一答形式で、本レポートでは各ゲストのコメントをピックアップしてご紹介。
まず、はじめに登壇頂いたのは【グッディア株式会社代表取締役 深野真人】さん。
――チーム体制の根幹にあるものをお伺い出来ればと。アプリ開発において、一番大事にしていることは何ですか?
「ニーズがあるものを作ろう」、これを一番大事にしています。ユーザーが求めているものを作らないと意味がない。これが、簡単なようで難しいです。
――部署やメンバーの構成はどうなっていますか?
強いて言うなら、「制作」と「マーケティング」です。制作は名古屋とベトナムに拠点があり、東京はマーケティング、その他の業務を担当しています。制作が30名ちょっと(名古屋・ベトナム合わせ)、東京が4人です。
――開発タイトルについて、企画会議は行っていますか?
週に2回、実施しています。
マーケティング部隊で企画を詰めていて、毎回、ひとりあたり5本から10本持ち寄り、
その中で内容をジャッジして……。
――合計すると毎週80本近く企画を検討している!
そうですね。
「サイコロを振って、出た目の人が1分以内に企画を出す」、という方法もあります(笑)
※深野さんの講演後は休憩を入れ、第二部となるグループセッションへ。
5名のゲストに登壇頂き、福島からの問いに「◯」か「☓」の札を示し、その詳細についてコメントを頂戴しました。こちらもいくつかピックアップして紹介します。
代表取締役 坂内良輔さん
――開発に関わる人数は2人以下?
小さなアプリだと2名ですが、『ポケットガール』※美少女無料育成ゲーム ポケットガーツ~永久の錬金術士~。以下『ポケガ』。
だと絵を依頼する会社も関わりますので、制作に携わる人数は増えます。
――企画はどのように行なっていますか?
ノリでやっています(笑)
『ポケガ』の場合、予約TOP10のランキングで上位トップ10にいきたいなと思っていて、
まず「女の子を使おう」と。
そして、規模(ボリューム)のあるものを……。
その結果、女の子を育てるシミュレーションゲームという形になりました。
――結果はどうなりましたか?
良かったです!
予約が2万件ほどありました。実際のダウンロードは5、6千くらい……予約の3、4割ほどですね。
ただし、iOS版に関しては、リリース日にAppleさんのサーバーが落ちちゃって、全然稼げませんでした。
代表取締役 広沢 祐介さん ※写真左
――アプリをリリースするまでのスケジュールについて、お聞きしたいのですが。
目安という形ではありますが……。
僕はサラリーマン時代もアプリを作っていたのですが、上司から「アプリいつまでにできるんだ」と言われた経験があります。でもアップルの審査的に間に合わないんですよね。
申請出してから一か月半は見ていいんじゃないかと思います。
――アドネットワークと定期的に連絡を取るメリットは?
僕はアプリのコンサルティングもやっているので、連絡を取ることで
最新情報や、「新しい広告枠ができた」といった情報も入手しています。
・Ninebonz 神奈川工科大学非常勤講師 いたのくまんぼうさん
※以下、通称である『和尚』さん。
――開発メンバーについてお聞かせ下さい。
基本的には個人会社なので1人。
コラボして作ることが多い。場合によっては個人開発者の場合2名。
別会社と組む場合はデザイナーさんをお借りして、それでも2名以下のケースが多いですね。
――お金をかけずにどんなプロモーションを行なっていますか?
和服を着ています(笑) 普段からこの格好です。
人に覚えてもらいやすい努力をしようと。
僕自身のブログやTwitterで興味を持ってもらえれば、次のアプリに誘導しやすくなりますし。
また、外部広告担当の方と定期的に会うこともメリットになります。
「キャンペーンをやっていて安く広告できる」とか、
「新しくこんな広告できますよ、出してみますか」という話もなきにしもあらず。
代表取締役 岡 一歩さん ※写真右。
――5月に入ってから発生した、Appleによる広告SDKのリジェクト問題について、影響はありましたか?
規約違反については、プラットホームの言うことを聞かなければならない。
(5/20時点で)詳細がわからないので、あえてリジェクト対象のSDKを3つ4つ入れて、
再申請をかけてみました。
もしダメだった場合、何がどういけない具体的に聴いてみようと思います。
結果はTwitterで言うと思います。
こちらに(膝の辺りを指さしながら)アカウント名が出ていると思うので(笑)
@RedinC_O ※岡さんのTwitter。
木村 征史さん
――プロモーションにお金をかけたことがある?
YouTuberさんに動画を作ってもらって配信してもらうというプロモを実施しました。
気持ち的に、満足感は高いですね、面白い動画を作ってもらったので。
おかげで濃いユーザーが獲得できました。
――モチベーションアップ・維持の手段について、聞かせて下さい。
先に何か物を買っちゃって、無理矢理モチベーションを上げていますね。
――最近は何を買いましたか?
最近はフィギュアやMacBookです。
和尚:フィギュアとは?
「ほむほむ」です(笑)
※一同から笑い。
終わりに
ゲスト同士の掛け合いや参加者とのやり取りも含め、勉強会は終始和やかムードでした。
勉強会の後は希望者で飲みに出発(こちらの方が深い話が聞けたり..)。
AID勉強会は今後も毎月開催予定です。アプリを仕事にしている方はもちろん、興味があるという方も、是非参加して頂けたらと思います。アプリ開発者仲間が出来るかも..??
▼現在募集中のAID勉強会はこちら
■ゲスト講演者の皆さん(お忙しいところ本当にありがとうございました)
↑グッディア株式会社 代表取締役 深野 真人さん
↑株式会社ハルシオンシステム 代表取締役 坂内 良輔さん
↑株式会社アイコネクト 代表取締役 広沢 祐介さん
↑Ninebonz 神奈川工科大学非常勤講師 いたのくまんぼうさん
↑株式会社リディンク 代表取締役 岡 一歩さん
↑room6 LLC. 木村 征史さん
※アプリマネタイズのご相談もお待ちしております!
■AID(アドネットワーク):http://www.aid-ad.jp/
■スルーパス(SSP):http://www.suru-pass.tokyo/
国内・海外のアプリ市場をデータから迫る!!! App Annie Japan様、ビデオリサーチインタラクティブ様ご登壇 -AID勉強会(2月19日)
2月19日に開催したAID勉強会~アプリ市場の今を「データ」から迫る!!~のイベントレポートです!
ゲストに、App Annie Japanの向井様、ビデオリサーチインタラクティブ(以下VRI)の深田様をお迎えし、両社の独自データに基づいたアプリ市場調査や考察をお話頂きました。
トップバッターはVRIの深田様。
国内スマートフォンのユーザーと広告最新動向
テレビの視聴率調査でも有名なビデオリサーチさんグループ。VRIでは主にインターネットの視聴率や広告統計等のデータを調査していらっしゃいます。▼登壇中の深田様
詳細は下記に貼っているスライドシェアをご覧頂ければと思いますが、
特に以下の数値などが印象に残りました。
■モバイル行為者率
※行為者率とは"1日の中で該当の行動を15分以上した人が全体に占める割合"のこと。
・男女10代のモバイル行為者率は7割でテレビとほぼ同じ値
・女性40代以上では男性よりもモバイルの行為者率が高い
・逆にPCの行為者率では女性40代以上は男性よりも低い
■アプリカテゴリ別データ
・利用が伸びているアプリカテゴリはニュース、ショッピング、コミック
・ゲームアプリの平均利用数は、男性10代が9.3個、男性50代は3.9個
・ゲームアプリの男性40代以上の利用内訳は上位をLINE系が独占(シンプルなゲームを好む傾向か)
▼深田様 登壇資料(一部登壇時より改変)
続いて、App Annie Japan 向井様のご登壇。
日本と海外のモバイルアプリ市況トレンド
グローバルで活躍されるApp Annieさんだからこそお持ちのデータの中で、2014年を振り返って、主にDL数や収益の観点からお話頂きました。▼登壇中の向井様
向井様のお話からも個人的に興味深かった点をピックアップさせて頂くと、、
■アプリストア動向(グローバル)
・DL数はGooglePlayがAppstoreを約60%上回った
・が、収益はAppstoreがGooglePlayを約70%上回った
■各国の動向
・米国と中国だけでAppstore DL数の45%以上を構成
・米国、日本、韓国だけでGooglePlay 収益の70%近くを構成
・ブラジルが躍進。両OS合計DL数で世界第三位に
■各種2014年トピックス
・スーパーカジュアルゲームが大活躍した1年(Flappy Birdを筆頭に)
※スーパーカジュアルゲームとは、単純なタップ動作で短時間遊ぶゲームとしてAppAnnieが定義
▼向井様 登壇資料(一部登壇時より改変)
ご登壇頂いた、深田様、向井様、お忙しいところ誠にありがとうございました!
【運営所感】
今回お話頂いたデータは市場を俯瞰するうえで非常に貴重なものばかりでした。このデータを実際にアプリの企画や運用、マーケティングレベルまでどう落とし込むか、今度はそうした実践的なイベントもやってみたいなと思っています。(スーパーカジュアルゲーム、、とってもいい響きだなぁと..)
▼ビデオリサーチインタラクティブ:http://www.videoi.co.jp/
▼App Annie:http://www.appannie.com/jp/
※アプリマネタイズのご相談もお待ちしております!
■AID(アドネットワーク):http://www.aid-ad.jp/
■スルーパス(SSP):http://www.suru-pass.tokyo/
これからのアプリ開発は法務戦略も大事! ~著作権?ユーザー特典?など弁護士さんに伺いました~ -AID勉強会(1月21日)
2015年第一回のAID勉強会は「アプリと法務」という初のテーマでのぞみました。
今回ご登壇頂いたのは、GVA法律事務所の弁護士、橘大地様。
GVA法律事務所では、スタートアップやベンチャーへの法務サービスを積極的に展開しており、
既にアプリ開発会社の顧問など多数実績があるとのこと。
いつもは複数名の登壇者さんで展開していますが、今回は聞きたいことも皆さん多いと思いまして、橘先生お一人で進行しました。
▼※登壇中の橘先生
"アプリ開発で抑えるべき法務ポイント10"と題してお話頂きました。
以下その10点。
・ポイント① 競合サービスに、どこまで似せていいの?
・ポイント② パクリとモチーフの境界線
・ポイント③ ソースコードの盗用は著作権違反?
・ポイント④ ユーザーへの特典って、何でもOK?
・ポイント⑤ 広告クリエイティブで注意すべきこと
・ポイント⑥ 意外と商標権を出願してないアプリが多数
・ポイント⑦ バイラルメディアって、結局適法なの?
・ポイント⑧ 利用規約の作り方
・ポイント⑨ プライバシーポリシーって、何書けばいいの?
・ポイント⑩ ガチャ問題ってどうなった?確率表示?
特に無料アプリ開発者様にとっては、赤字の部分など気になる部分かと思います!
早速資料をスライドシェアにアップ頂きましたので、是非、以下ご覧下さいませ!
▼橘先生登壇資料(一部登壇時より改変)
また、GVAさんより参考資料として以下のスライドシェアも共有頂きました。こちらもよろしければ!
▼「知らなかった」では済まされないWEB著作権
http://www.slideshare.net/ryoheinomoto7/ss-43665457
【運営所感】
約100名と想像以上に多くの方にご参加頂け、また会場での質問数も過去最高ではないかな、というレベルでした。今回のテーマに関心をお持ちの方が非常に多かったと感じています。
勉強会終了後のお食事会中にも橘先生とお話しましたが、第二回も早速検討中です!今後もよろしくお願い致します。
▼GVA法律事務所:http://gvalaw.jp/venture/
※アプリマネタイズのご相談もお待ちしております!
■AID(アドネットワーク):http://www.aid-ad.jp/
■スルーパス(SSP):http://www.suru-pass.tokyo/
ドラゴンファング開発のトイディア松田さんに出演頂きました! -AIDちゃんねる(9月26日放送)
トイディア代表の松田さんに出演頂いたAIDちゃんねる録画版が公開されました!
▼Unityゲームにかける情熱とその技術の磨き方 -ドラゴンファング開発トイディアに聞く-
https://schoo.jp/class/1307
※視聴にはスクーへの無料登録が必要です
▼ご出演頂いたトイディア松田さんと
当初4人で開発スタートした、ドラゴンファングという勝負のタイトルについて伺う中で、
・自分たちのオリジナルゲームに込めたチャレンジ精神
・チャレンジの裏で感じていた経営者としての葛藤
・スマホゲームだからこそ実現可能なゲーム性
といった、開発者としての誇りや悩みなどなど、貴重なお話を頂くことができました。
お話していて隣で感じたのは、ゲームに対する本当に熱い想い。
その熱量は映像からも感じて頂けるかと思います!
その他、開発者の方にとって、共感出来る点、参考になる点がきっとあるかと、
是非、お時間ある際にご視聴してみてください!
▼ドラゴンファング 竜者ドランと時の迷宮
【GooglePlay】https://play.google.com/store/apps/details?id=com.toydea.dragonfang&hl=ja
【AppStore】https://itunes.apple.com/jp/app/dragonfang/id911837062?mt=8
▼トイディアWebサイト:http://www.toydea.com/